石見地方は2007年に石見銀山が世界文化遺産に指定され、一躍脚光をあびたのをはじめ、豊かな山岳地帯と美しい日本海の海岸線、それに赤さとつややかな光沢をあわせもつ石州瓦の家並みが印象的な地域です。
石見と出雲の境界にそびえる三瓶山は古くは「出雲国風土記」にも言及がある名山であり、ふもとにある三瓶温泉や登山、スキーに訪れる行楽客も絶えることがありません。
江津市を河口として日本海に注ぐ江の川は近年まで舟運にも盛んに使われていた中国地方最大の一級河川であり、雄大な流れを見ることができます。
石見銀山周辺は、江戸時代には幕府の直轄領であり、その中心地である大森町には代官所が置かれていました。今でもその街並みが残されており、この地を拠点にし、全国的に注目されている企業も存在しています。銀山の横穴式の坑道は「間歩」といいますが、江戸時代のままの状態で保存されており、多くの観光客で賑わっています。
吉賀町を源流として益田市まで流れる高津川は国土交通省の調査で水質日本一に認定されている清流であり、アユをはじめ渓流釣りが楽しめます。
大田市にある琴が浜は白砂の浜で歩くと音が鳴る全国でも有数の「鳴き砂」の地です。周辺には、世界最大の砂時計が存在する仁摩サンドミュージアムがあり、人気漫画でありのちに映画化もされた「砂時計」の舞台としても知られています。
石見の伝統芸能で特筆すべきものの1つは石見神楽であり、本来は神を招くために祈祷を行ったり、神のお告げを賜るための神事でありましたが、明治以降は民俗芸能として受け継がれています。
津和野町の「鷺舞」は7月に奉納される神事であり、夏の風物詩として多くの客が訪れます。
津和野町は「山陰の小京都」として知られる城下町であり、白壁の築地塀の古い家並みと、掘割に泳いでいる色とりどりの鯉が美しい風情を醸し出しています。津和野藩は明治の英傑が数多く輩出した地としても歴史を誇り、西周や森鴎外の旧宅が現在もその面影をとどめています。
石見は文化人が立ち寄ったことでも知られていますが、その中でも石見三聖人と呼ばれているのが、柿本人麻呂、雪舟、本因坊道策です。柿本人麻呂は7世紀の歌人であり万葉集での格調の高い歌で知られており、雪舟は水墨画、庭園などの作品を益田市で残しています。囲碁の名手として名をなした道策は大田市の出身です。
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