One World Link株式会社の求人情報

顧客は国内有数のグローバル企業!
島根にいながらワールドワイドな仕事に携われる喜びを、あなたに。

翻訳業(島根県 出雲市)

出雲大社の勢溜から徒歩3分の場所にあるOne World Link株式会社(以下OWL)の出雲オフィス。かつて地元の老舗和菓子店であった古民家の空き店舗を活用した、趣のある建物が目を惹きます。

そんな歴史あるまちの一角で行われているのは、意外にも「翻訳業」。昔ながらの日本家屋の扉を開けて一歩建物の中に足を踏み入れると、中にはスタンディングタイプのデスクとPCが並び、さらに外国人スタッフの姿も見られるなど、グローバル感溢れるオフィス風景が広がっています。ここで主力事業として展開されているのが「IR(アイアール)翻訳」という、一般的にはあまり聞き慣れない種類の翻訳業務です。一見難しそうな業務内容につい構えてしまいそうになりますが、気さくなメンバーが集まるオフィスには明るく穏やかな雰囲気が漂っています。

IR翻訳とは?そしてなぜ出雲の地で事業を展開するに至ったのか。
まずは代表取締役CEOの大松澤実絵さんに伺いました。

Q.IR翻訳とは何か教えてください。

日本の上場企業の株は、全体の約70%を外国人投資家が売買しています。したがって、株主に提出する資料は英語への翻訳が必須となります。例えば、四半期ごとの決算短信(企業の計画に対する進捗状況や実績を確認する書類)や、決算説明会資料、年間の成績発表となる統合レポート等ですね。これらの資料を外国語に翻訳することをIR翻訳と呼びます。

近年、世界の投資家たちが重視し始めているESG投資。ESG投資とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)に配慮している企業を優先的に投資先として選ぶことを指します。

上場企業はESGに関する資料を公開することがもはや当たり前の時代になってきました。こうした背景から、海外投資家に向けた英語翻訳の必要性が高まり、そのおかげで有難いことに弊社の受注件数は年々増加し、ビジネスの成長にも繋がっています。

OWLは東京都に本社を置く企業で、2023年には創業12年目を迎えます。創業当初から会社の成長を支えている「IR翻訳」を武器に、広く海外の投資家からも注目されるような国内有数の上場企業を顧客に持ちます。顧客リストにはANAホールディングス、NIPPON EXPRESSホールディングス、シャープ、イオンモール、サントリーなど、誰もが知っているグローバル企業の数々がその名を連ねています。

Q.翻訳の中でも特にIR翻訳に着眼されたきっかけは?

以前私は同業他社で勤務していて、営業として200社以上の顧客を担当していました。当時は、営業としてとにかく数字にこだわらなければならず、ただ“翻訳したものを売る”という感覚になっていたんです。それにすごく違和感を持っていて。私がお客様に納めているものは本当に役に立っているのだろうか?という疑問を常に感じていました。

営業として活躍しながらも、自分の会社が納める成果物の品質に100%の自信が持てなくなったという当時の大松澤社長。「もっと価値ある英語を届けたい」という思いと、納品するものに対して「なるほど、この英語はこう翻訳されるのか!とお客様自身に気付きがあるものにしたい」という思いを実現させるため、独立することを決断されました。

では大松澤社長にとって「価値ある英語」とはどんなものなのでしょうか。

アメリカの大学を卒業してから、言語に関わる仕事をしていたんですが、ずっと感じていたのは「日本語と英語の発想が真逆」ということ。例えば、日本人は起承転結でものごとを述べるのが一般的ですが、英語では結論から述べるのが基本です。他にも、日本語では日本人特有の謙譲表現や受動的な書き方が多く、そのまま英訳してしまうと受動態ばかりの文章になってしまうんです。

受動態は「〜される」という受け身で、英語では動作を行う人やものが主語として使われる能動態を使うのが一般的です。これが日本語と英語の根本的な発想の違いなのだそう。

ただ翻訳するだけでは良いものにならないんです。以前自分で翻訳をしていた時もそうですし、営業として翻訳されたものを売っていた時もそう思っていました。だからこそ、もっと「価値ある英語」をお届けしたいという願いがずっとありました。

前職から親交があり、現在OWLのCOO兼英文品質管理責任者を務めるアメリカ人のエリックさんは、大松澤社長にとって最も信頼のおけるビジネスパートナーであり、「価値ある英語」の創出には欠かせない人物です。

エリックさんの英語表現は本当に素晴らしくて、ただただ感心させられます。特に日本企業のIRは曖昧な言葉をよく使うのですが、どっちにも取れるように敢えてそう書かれていることもあって。そこをちゃんと理解して、そのニュアンスまで正しく英語に翻訳できるのがエリックさんなんです。そこまでやるからこそ、他社との明確な差別化ができ、「価値ある英語」の提供に繋がります。

時には英語がわかる顧客に「これは意訳しすぎでは?」と指摘されることも。質問を受ける前に必ず、このように書いた意図を理解してもらえるように、説明文を添えて納品データを作成しているのだそう。

社員の英語力のスキルアップを図るため、社内教育にも力を入れています。社員には、必ず納品物に付加価値を付けること、英語のリテラシーを上げることを意識して仕事に取り組んでもらっています。具体的には、プレイン・イングリッシュ(Plain Engish)という、明白かつ簡潔な英語を書ける人材を育てることが目標ですね。

さらにDXにも力を入れており、できるだけシステム化することで、翻訳作業の効率化を図り、ミスの軽減も実現できるようになったとか。

データベースソフトを全員のパソコンにインストールしていて、今まで翻訳されたものをすべてデータベース化しています。こうすることで、顧客間をまたいで重複する文章も多いIR情報を、毎回一から翻訳する手間が省けます。

IR翻訳の怖いところは、プラス利益をマイナスに表記してしまったり、数字を1桁でも表記ミスをしてしまうと、株価にとてつもない影響を与えてしまうところにあります。そこは絶対に間違ってはいけない部分なので、システム化することでミスを防ぐようにしました。

顧客企業にとって非常にデリケートな内容でもあるIR情報。企業の価値を投資家に示すための重要な資料であり、翻訳の仕方によって投資の有無が左右される可能性もあります。そんな重大な役割を担っているからこそ、システム化をいち早く取り入れ、ますます増加するIR翻訳へのニーズに迅速に応える体制を整備しているのです。
そんなOWLは2022年、出雲市大社町に新たなオフィスを構えることになりました。

Q.なぜ出雲にオフィスを開設しようと思ったのですか?

知人が出雲でIT企業を経営していて、声を掛けてもらったのがきっかけです。出雲市は誘致企業に対する支援が特に手厚く、補助金制度が充実していたのも進出を決めた理由の一つですね。それからコロナ禍以前より、弊社ではリモートで仕事が成り立っていました。エリックさんもずっとアメリカで仕事をしていましたし。そう考えると、東京で会社を大きくするメリットがあまり感じられませんでした。

近年注目されている、ワーケーションにも興味があったという大松澤社長。次のステップとして地方でのオフィス展開を考えていた矢先、タイミング良く候補に上がったのが出雲市だったと言います。

大社町に物件を探しに来た時、今のオフィスに「貸物件」の紙が張り出されていて。直感で「ここだ!」と思った時から、トントン拍子に話が進んで(笑)。実は出雲オフィス開設を機に、エリックさんも出雲に移住してきたんですよ!今は私より出雲に詳しくて…美味しいお店をたくさん教えてくれます。

現在、子育てしながら社長業もこなす大松澤社長の住まいは東京ですが、月に2~3度は出雲オフィスにも顔を出すそう。

Q.大社町のお気に入りを教えてください。

とにかくこのまちの雰囲気が好きで。冬がこんなに寒いとは想定外でしたが(笑)空港から近い立地も便利ですし、大好きな魚も美味しい!この辺りの風習なども最初は全然わからなかったのですが、まずは町内会長様をご紹介いただき、元々ここにあったお菓子屋の社長様にも色々と教えていただいて。本当に良くしてもらっています。

将来的にはインバウンド集客のため、外国人観光客に向けた仕事にも関わりたいという想いも。快く受け入れてもらっている出雲市や島根県にいつか貢献できたらと、意欲的な姿勢を見せる大松澤社長。そして、今後は出雲オフィスでの採用活動も積極的に行っていく考えです。

Q.出雲オフィスではどのような人を採用したいですか。

プロジェクトを円滑に進めていく役割である「プロジェクトマネージャー職」を募集しています。現在、仕事が増えてきているので、多くのプロジェクトを同時に遂行しなければなりません。できるだけ英語はわかる方のほうが将来的にできる仕事の幅が広がると思いますが、英語ができなくてもできる仕事ではあります。日本企業からの依頼を受けるので、お客様とは日本語でのやり取りが基本です。

納品する時に、お客様に説明をしていく立場なので、弊社が出している英語をしっかり理解して説明していく必要があります。なので、英語が好きで学びたいという気持ちを持っている方がベストですね。業務内容の専門性が高く難しそうに思われがちですが、決してそうではなく、翻訳されたものをしっかり自分の言葉で代弁できれば、十分業務をこなせます。そして、その業務の中でしっかりと質の高い英語を学んでいくことができます。

その他にも、納品したデータを日本語、英語を対にデータ化していく作業や、誰が翻訳しても同じ用語を使用できるように用語登録していく作業も。

あとは、私もワーキングマザーなので子育て中の方の気持ちがわかります。専業主婦から復帰して仕事したいという方も歓迎しますし、子どもを産んでも仕事を通じて輝きたいという前向きな方を応援したいですね。ただ、弊社は男性の人数も多いので、もちろん男性も活躍できる職場です。

フラットで上下関係がなく、言いたいことを言い合えるのがOWLの職場環境。「日本企業の英語のリテラシーを上げていく」というビジョンを掲げ、同じ方向に向かって一緒に歩んでいける人を募集しています。

Q.入社後の流れを教えてください。

入社後は1ヶ月間先輩社員が付いて、メールの書き方から外注の翻訳者・お客様とのやり取りの仕方まで、しっかりと教えます。特に弊社の業務は、翻訳データベースやマクロなど使いこなさなければならないツールがたくさんあるので、そこは徹底して指導します。東京オフィスとは常にオンラインで繋がっているので、わからないことがあればすぐにチャットやzoomなどで聞ける環境が整っていますので安心してください。実際に東京で研修することもできますし、東京の社員が出雲に来ることもありますよ。

そんな出雲オフィスで約3カ月前から働きはじめた山下由香里さん。2022年に兵庫県からUターンし、OWLに入社しました。

Q.入社のきっかけを教えてください。

まだ兵庫にいる時に、島根で英語を使った仕事がしたいと思って探していましたが、なかなか見つからなくて。そんな時、ふるさと島根定住財団にOWLを紹介してもらい、採用していただきました。

大学卒業後は、就職のために愛知県へ。その後退職し、ワーキングホリデーでカナダに1年間滞在していたという山下さん。前職では貿易関係の仕事に就くなど、海外と繋がる仕事をすることにずっと興味があったそう。

Q.島根にUターンしたきっかけは何ですか?

コロナ禍になって、オンラインで買い物をしたり、スカイプやLINEで通話する生活にどんどん慣れていく中で「わざわざ都会に住まなくてもいいんじゃないか」「家族の近くに住むのも良いかも」という思いが強くなったことがきっかけです。

現在は出雲市内に住み、大社町のオフィスまで車で15分という距離。兵庫県に住んでいた時は片道40分以上かけて電車通勤をしていた山下さんにとって、通勤時間が短くなったことは大きな変化だったそう。

Q.OWLに入社を決めたいちばんの理由は何ですか?

英語を使うことができたことに加え、東京の会社が出雲にオフィスを構えていることで、地方にいながら東京の仕事に携われるところですね。社長もアグレッシブな方なので、学ぶところがたくさんあります。

Q.担当している仕事の内容を教えてください。

見積りを作ったり、お客様からの納期の問合せに対して調整したり、外注の翻訳者に翻訳の依頼をすることが主な仕事です。今はまだ先輩に教わりながら仕事を覚えている段階です。今までIR翻訳とは無縁の世界で生きてきたので、毎日勉強になることばかりです。

Q.山下さんが英語を使うタイミングはどんな時ですか?

日本語から外国語に翻訳するので、基本的には日本語でやり取りを進めています。翻訳者が翻訳したものを校閲の方に見てもらうのですが、その後に戻ってきた英語の内容をチェックします。もう少し力がついてきたら、校閲の仕事にもチャレンジできると聞いているので、ぜひ挑戦したいと思っています!

Q.この会社の好きなところを教えてください。

みなさん優しくて丁寧に仕事を教えてくれるので、とても感謝しています。社長の前向きな人柄で、みんなをどんどん引っ張っていくような雰囲気も好きですね。

大学卒業後、久しぶりに島根に戻ってきた山下さん。島根での暮らしについても伺いました。

Q.島根に戻ってからの生活はいかがですか?

通勤時間が短くなったことはもちろん、買い物に行っても人混みが少ないところが良いですね。空港も近いので、実は旅行に行きやすい場所だったということに帰ってきて初めて気づいたという感じです(笑)。あと甘いものが好きなので、休みの日は少しずつケーキ屋さんやパン屋さんを開拓しています。

地方には地方ならではの豊かさがあり、それに気づくことで、地元での暮らしをより一層楽しめるようになったのかもしれませんね。

Q.最後に今後の目標を教えてください。

本当に毎日が勉強の日々で、翻訳された文章や校閲の方が入れるコメントなど、今まで自分が使ってきた拙い英語とはレベルが違うなと、いつも驚かされています。早く一人前になって、安心して仕事を任せてもらえるようになるのが今の一番の目標です。

入社からわずか3ヶ月の山下さんですが、教えてもらうことを一つずつ吸収しながら、日々前向きに業務に取り組んでいる様子がひしひしと伝わってきました。そんな山下さんの後輩となるメンバーを、現在積極採用中です。

OWLはこれからも「お客様にとって価値のある英語」をとことん追求することで、日本経済を牽引する上場企業からの厚い信頼を獲得し続け、国内におけるIR翻訳の分野でトップをひた走っていくことでしょう。

島根県という地方に暮らしながら、世界を股に掛ける企業と取引ができる誇り。そして高品質な英語翻訳を提供する企業で、付加価値の高い英語表現を学ぶことができる喜び。
「英語を活かせる仕事がしてみたい」「グローバルな雰囲気の会社で働きたい」そんなあなたの夢が、叶う時が来ました。「こんな仕事がしたかった!」とピンときた方は、ぜひOWLの求人にご応募ください。

(2023年1月取材)

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