地元編集者が綴る 島根のいいところ
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VOL.6 島根Iターン
VOL.6

逆に見れば魅力!? 島根県が下位になっている暮らし関連ランキング5選

島根Iターン
逆に見れば魅力!? 島根県が下位になっている暮らし関連ランキング5選

みなさん、こんにちは。山陰のタウン情報誌ラズダ編集部のべーやんです。

全国チェーン店の最後の出店地になるなど、何かと“後ろ”になりがちな島根県。よくある「全国都道府県○○ランキング」とかでも、だいたい下の方に位置している…。

だけど、下位に位置しているからこそ「逆に考えれば、それって魅力では?」というものも中にはあるのです。

そこで今回は、「ランキング的には下位だけど、見方を変えれば魅力になりそう!」な島根県の暮らしに関するランキングを5つご紹介。

見落としがちな島根県の意外な魅力が見つかるかも!?

島根県は「小学校一校あたりの児童数」46位

【逆に・・・】一人ひとりに行き届いた教育が受けられそう!

校長先生とも仲良しになれる!

小学校一校あたりの児童数(※1)は、全国平均286.9人。最も多いのは神奈川県の530.1人、反対に最も少ないのは高知県で140.7人だそうです。島根県は高知に次ぐ少なさで、168.3人。かく言う私も小学校時代は1学年1クラスのみで、全校生徒は200人程度でした。

小学校のイメージ

数字の大小だけをとってみると、一見、人数少ない=デメリットに感じますが、少人数のメリットもたくさんあります!
何よりも、人数が少ないゆえに先生の目が生徒一人ひとりに行き届きやすくなること。私の学校も、担任の先生をはじめ、教頭先生や校長先生との距離も近く、休み時間に気軽に相談できる環境でした。教頭先生を誘ってサッカーをして遊ぶのが習慣だった時期も。
複数の先生が細かく面倒を見てくれることは、少人数の大きなメリットではないでしょうか。

圧迫感がなくゆったりと生活できる!

小学校のイメージ

少人数の小学校だと、校庭やプール、体育館も比較的広々と利用できるのも利点。これは普段の生活にも当てはまることで、島根県の人口は約67.1万人で全国46位(※2)ですが、都道府県別の面積は全国でなんと5位!
休日のレジャースポットも混雑が少なかったり、ほとんどの路面店に駐車場があったりと、何かとスムーズ。人口1人あたりの面積の多さは、日ごろの生活の中で実感できますよ。

データ出典
(※1)学校基本調査 令和3年より独自に算出
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm
(※2)島根県 国勢調査 令和2年「人口等基本集計(島根県分)」
https://www.pref.shimane.lg.jp/toukei/kakusyutyousa/jinkou_setai/kokuseityousa/

島根県は「公立小学校プール設置率」43位

【でもそれって・・・】海・川などの自然スポットが充実しているから!?

自然スポットが充実してる証だ!

公立小学校のプールの設置率(※3)は、全国平均86.7%。島根県は71.0%と5番目に低い数字。「生徒人数が少ないから?」、「プールが無いなんてかわいそう」なんて声が聞こえてきそうですが、きちんと理由があるんです。

島根県の海

実は、海岸延長が長くて漁業就業人口が多い都道府県ほど、プールの設置率が低いという相関性があるようです。海水浴場が身近にある地域は、わざわざプールを設置しない小学校も多いんですね~。
西から東まで日本海に面している島根県には「波根海水浴場」、「古浦海水浴場」、「キララビーチ」など、趣きの異なる様々な海水浴場があります。プールの設置率が低いことは、裏を返せば自然の遊び場が充実している!とも言えそうですね。

自然にふれる機会が多い

島根県の自然のイメージ

海だけではなく、登山・川遊びスポットも多く、アウトドアが好きなファミリーはおでかけ先に困らないほど自然に恵まれている島根県。小学校の遠足で森林公園へ行ったり、高校時代は登山研修があったり。幼少期~学生時代から自然にふれる機会が多かった印象です。
人口に対するキャンプ場の数は全国でもトップクラスであり(※4)、「子どもにたくさん自然体験をさせたい!」、「定期的にアウトドアを楽しみたい!」方にとって、島根県はピッタリの居住地域かもしれませんね。

データ出典
(※3)社会・人口統計体系 都道府県データ 社会生活統計指標 2006
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?page=1&layout=dataset&abc=4&statdisp_id=0000010205
(※4)体育・スポーツ施設現況調査 2018
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00402101

島根県は「銭湯の数」45位

【でもでも!】日帰り温泉施設の数は9位!

日帰り温泉はいっぱいある!

島根県の「人口に対する銭湯の数」は、人口10万人あたりわずか4軒。全国でも3番目に少ない数です(※5)。定期的に銭湯を利用する方にとってはなんとも寂しい数字・・・ですが、ご安心ください!

島根県松江市の玉造温泉ボトル

同じ都道府県別ランキングの「人口に対する日帰り温泉数」(※6)では、島根県は全国で9位と比較的多い地域とされています。県内には約100軒の日帰り温泉施設があり、海が望める開放的な露天風呂や、野趣に富んだ山奥の温泉など、施設ごとに個性も豊か。
島根県の温泉街といえば、東部なら「玉造温泉」、西部なら「温泉津温泉」などが有名ですね。

足湯のイメージ

温泉街に限らず、島根県は普段使いできる、街ナカの日帰り施設や足湯も充実。私が住んでいる出雲市には、JR出雲駅前に温泉があり、市街地から10分程度で行ける場所にも温泉が湧いています。
「今日はちょっと露天風呂に浸かりたいな~」なんて日に、サッと車を走らせて近場で温泉が楽しめるのも島根県の魅力ですね。

データ出典
(※5)経済センサス‐基礎調査 2014より独自に算出
https://www.stat.go.jp/data/e-census/2014/
(※6)環境統計 2018
http://www.env.go.jp/doc/toukei/contents/index.html

島根県の平均年収は37位

【でもでも!】1日当たりの睡眠時間は5位!

プライベート充実で快適生活

続いては暮らしに関するランキングをご紹介。都道府県別の平均年収ランキング(※7)では、島根県は407万円で37位とやはり低め。1位の東京都(584万円)、2位の神奈川県(541万円)など首都圏の平均年収と比べると、どうしても地方格差を感じますよね。
反対に、時間の使い方にはかなりゆとりを持てるのが島根県。暮らし方によってはとても充実した豊かな生活ができそうです。

寝具のイメージ

総務省による「社会生活基本調査」(※8)を見てみると、「1日当たりの睡眠時間」は全国で5位にランクインする島根県。1日平均7時間53分の睡眠をとっており、最下位の埼玉県(7時間31分)と比べても20分以上の開きがあります。
さらに「1日当たりの仕事時間」は全国で5番目に少なく、「平日における平均帰宅時刻」のランキングにおいても全国で3番目に早い18時16分を記録。残業や通勤時間に時間を奪われにくく、プライベート時間をたっぷり確保できるのも島根県の大きな魅力です。

釣りのイメージ

ちなみに、「魚釣り人口の都道府県ランキング」(※8)でも島根県は3位にランクイン。もっと趣味に時間を使いたい!のんびり健康的な暮らしを送りたい!という人にもピッタリの環境かも。

データ出典
(※7)厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/index.html
(※8)平成28年社会生活基本調査
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/index.html

島根県は「昼間晴れた時間」39位

【それって・・・】美肌には最高の環境?

美肌になれるかも!?

「雨が多い地域」と言われる島根だけに、県民としてもなんとなく納得できるランキング。年間における「昼間晴れた時間」の都道府県別ランキングでは、島根県は1872時間で39位。最も晴天が多いのは神奈川県の2475時間で、一日平均で約7時間晴れていたことになります(※9)。傾向として太平洋側に晴れ率が高い都道府県が分布しており、日本海側に比べると比較的晴天が多い傾向です。
一方、年間降水日数を見てみると、島根県は137日で全国9位(※11)。やはり雨の多い地域と言えます。悪天候が多い県はいろいろとマイナスイメージを持たれがちですが、「美容」の面で考えると真逆。肌には良い環境と言えるんじゃないでしょうか!?

雨のイメージ

化粧品大手のポーラが2012年から毎年実施する「ニッポン美肌県グランプリ」(※10)で、過去5回も全国1位に輝いている島根県。順位には各都道府県の降水量が影響していると言われ、短い日照時間は紫外線の影響を受けにくく、空気中の多い水分量が肌のうるおいを保つのに適しているのだとか。
実際に2021年に1位に輝いた石川県も、1年のうち半分以上が雨か雪で、年間降水日数は全国1位(※11)。気象条件と美容は相関性が高く、雨が多い気象状況は美肌を育むための好環境になっているんですね~。

【おまけ】松江市は「雨が似合うまち」

島根県松江市で開催されるアンブレラスカイ

縁結びの地であり、水の都でもある松江は、「雨の似合うまち」とも言われているんですよ。「松江の雨は心をリセットし、素敵なご縁を運ぶ雨」と捉えて、松江に降る雨を地元高校生が「縁雫 (えにしずく)」と名付けました。地元では「縁雫」にちなんだフォトコンテストやオリジナル商品の販売など、「雨ならではの楽しみ」が次々と創出されています。

傘のイメージ

また、個人的にとても助かっているのが、街中のみんなで傘をシェアできる「だんだん傘」。JR松江駅や松江城周辺などで傘が無料貸し出しされていて、指定の場所で返却する仕組み。
私も東京で住んでいたころ、急な雨に見舞われるとわざわざコンビニで傘を買っていたので、「だんだん傘」はメチャクチャ便利。中には和傘風のオリジナル傘などおしゃれな傘もありますよ!

データ出典
(※9)ウェザーニュース 2021
https://weathernews.jp/s/topics/202112/210245/
(※10)ニッポン美肌県グランプリ
https://www.pola.co.jp/special/bihadaken/
(※11)気象庁 2020
https://www.jma.go.jp/jma/index.html

※こちらの記事は2022年8月公開

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この記事を書いた編集人Editor

地元情報誌「ラズダ」編集部 べーやん
地元情報誌「ラズダ」編集部べーやん

島根県出雲市佐田町出身。新しいラーメン屋には行かなきゃ気が済まない頑固者。超ローカルYouTubeチャンネルに主演。