INTERVIEW大阪事務所 移住企画プランナー河野 良太こうのりょうた

「親切さの偏差値」が高い島根の人々は魅力的。「島根との関わりしろ」を一緒に見つけるお手伝いをさせてください!

島根県大阪事務所で移住企画プランナーとして活躍する河野良太さんは、大阪市出身。民間企業の人事担当や、大学での学生就職支援の仕事を経て、2019年から大阪事務所へ入所。現在は移住相談対応のほか、関西地区での島根の関係人口イベントの企画・運営などの仕事に携わっています。島根県大阪事務所で働くこととなったきっかけや、大阪出身者として島根の移住支援に関わる中で知った島根移住の魅力などについてお話を伺いました。

移住企画プランナーになったきっかけを教えてください

前職で学生向けの就職相談アドバイザーをしていたころ、頻繁に山口県下関市に足を運んでいました。大学時代の友人が下関に住んでいたので、よく大阪から遊びに行っていたんです。JR山陰本線を使って、鳥取、島根、山口と移動していく途中で、たまたま出雲市駅で途中下車しましてね。

駅近くに、「いとあん」というゲストハウスがあって、そこに泊まったのですが、すっかりそこのオーナーさんや宿の近所の方たちと仲良くなりまして。普通の旅館とは違って、宿泊客も一緒になって食事の準備をしたり、お皿を片づけたり、っていうスタイルの宿だったので、なんだか自分の居場所みたいに心地よく感じられました。初対面にも関わらず、地元の酒蔵のイベントに連れて行ってくださったりもして、なんて親切な人が多い、良い町なんだろうと。

それがきっかけで、いつの間にか島根のファンになっている自分がいました。一時期、本当に島根に移住しようかな、と考えたくらいです。結局その後結婚しまして、子どもにも恵まれ幸せを感じているため移住は一旦保留です(笑)。

そんなときに島根県大阪事務所の求人を見つけたときは、ご縁を感じずにはいられませんでした。家庭を持ったことで、できれば自宅から近く、これまでの自分の経験を活かせるような仕事に就きたい、と思っていましたから。その上大好きな島根と関われる仕事、ということで応募させていただきました。

現在の仕事内容を教えてください。

私も同僚の行平さんと同じく移住相談対応をすることもありますが、主には移住企画プランナーとして、移住関連イベントの運営などの仕事を通じて、大阪の皆さんと島根との接点を作っていく仕事をやっています。

最近では「出前授業」といって、島根県にゆかりのある方々を講師に迎え、大阪の大学で講義を行っていただく事業を推進したり、オンライン移住イベントの企画・運営をしたり、「しまコトアカデミー」の運営サポートなどを中心に行っています。

「しまコトアカデミー」受講生との交流会の様子

「しまコトアカデミー」とは、東京・大阪を中心とした首都圏に在住しながら島根に関心を持つ方に向けた「自分にとってちょうどいい島根との関わり方」を見つけることを目的としたプログラムで、立上げからもう10年になります。全5~7回の連続講座となっていまして、コロナ以前は現地視察などもありました。プログラム後半では座学や現地視察で吸収したことを元に、自分なりの島根への興味関心を織りまぜつつ、自分と島根との繋がり方や関わり方をまとめた「しまコトプラン」を発表していただきます。

島根にルーツがある・ないに関わらず、「島根にすぐには帰れない方」「移住してみたいけれどすぐには難しい方」「関わり方を見つけたい方」などを対象とした講座で、島根に貢献したい・島根を深く知りたいと考える方々に受講をおすすめしています。

しまコトアカデミー受講者のボリュームゾーンは30~50代

しまコトアカデミーの受講者は、30代~50代の年齢層が一番多く、次いでUターン検討層の学生となります。学生の場合はUターンを考えているというより、帰る理由を探しているようにも見受けられます。しまコトアカデミーをきっかけに「帰郷することで貢献できる、自分なりの島根との関わりしろ」を探っているのかもしれません。

また、20~30代のIターン検討層の方々は、田舎暮らしを求めて参加される方が多いですね。最初は「地方であればどこでも構わない」と考えていたのが、何かのきっかけで島根に縁を感じ、受講を通じて自分なりの島根との関わり方を探すようになっていくケースが多いです。

島根県は地方創生や地域づくりにおいて、全国の中でもより意識の高い、先進的な取り組みを進めている県です。自分らしい島根との関わり方を見つけたいと考える方に、「しまコトアカデミー」はとてもおすすめですよ。

島根の関係人口ポータルサイト「しまっち!」にもぜひ注目を

「しまっち!」とは、昨年秋にローンチしたばかりの島根県と各都市との関係人口マッチング・交流サイトです。都市部に居ながら地元島根に貢献したい方、島根に興味がある方、子どもと一緒に島根暮らしを体験してみたい方など、その方なりの「自分らしい島根との関わり方」を見つけるためポータルサイトです。

しまね関係人口マッチング・交流サイト「しまっち!」

しまコトアカデミーは年に一度の募集となるため、中にはタイミングが合わない方もいらっしゃいます。また、本格的に「移住」を考えるとなるとそれなりにハードルが高くなってしまうので、いつかは移住したいけど、今はまだゆっくり検討していたい、という方もおられます。

そのような方に向けて作られたのが「しまっち!」というポータルサイトで、しまっちでは、島根県の様々な地域団体がイベントやワークショップなどの参加者を随時募集しているので、気になるプログラムを選んで参加することができます。参加を決める前に主催者に質問をしたり、コメントを入れたりする機能もあって、SNSのような使い方もできますよ。

ここ大阪には「ふるさと難民」と呼ばれる層の方が相当数いらっしゃって、生まれも育ちも大阪だけれども、なんか「心の故郷」みたいなものが欲しいんだよね、とおっしゃる方も多いです。私自身、島根を「心の故郷」のように思っているところがありますから、その気持ちはよく分かります。そんな方に、「しまコトアカデミー」や「しまっち!」はかなりおすすめなので、興味を持っていただいた方は、直接登録していただいてもいいですし、どんなものか詳しく知りたいという方は、ぜひ一度島根県大阪事務所に寄ってください。お話を伺いながら、どのように島根と関わりたいのかを一緒に考えていくことで、私の方で適切な人や窓口にお繋ぎすることができます。

最新情報が知りたい方は、島根県大阪事務所のFacebookページもあるので、ぜひチェックしていただきたいです。イベント開催情報なども随時発信しています。

これまで河野さんがこの仕事で関わった人の中で、特に印象に残っている方はいらっしゃいますか?

島根との接点を作るイベントの様子

私の出前授業を受けてくれた大阪の学生さんが、授業の中で紹介した「雲南コミュニティキャンパス」に参加してくれました。「雲南コミュニティキャンパス」とは、島根県雲南市の地域課題を解決したり、課題解決人材を育成したりする長期滞在型課題解決プログラムです。最終的にその学生さんは、ほんの数名しかいない雲南コミュニティキャンパスの運営スタッフとして活躍することになりました。

もう一人、「しまコトアカデミー」の修了生の方で、島根の地域おこし協力隊の活動をしながら、休耕田で金魚の養殖をするビジネスを立ち上げられた方も印象に強く残っています。もともと島根出身の方でしたが、趣味であり、仕事でもある金魚の養殖と、地域おこしの両方を実現するためにチャレンジし続ける姿に、非常に勇気づけられましたね。

出前授業やしまコトアカデミーをきっかけに、自分なりの島根との関わり方を見つけてくれて、関わり度合いのグラデーションが次第に濃くなっていく様子を見るのは、運営に携わる立場として本当に嬉しいですね。

島根との関わりしろを探している方々のサポートをする中で、自分なりに大切にしていることは?

自分の強みは何かと考えたときに、私自身が大阪出身で、島根に居住したことがない、ということがむしろ強みになるかもしれないと思っています。ある意味、島根を客観的に見ることができる立場なんですよね。

私は結婚する以前から島根のファンでしたので、独身者の視点で、島根移住を考える時に生ずる心の葛藤もある程度わかります。また、3歳になる娘の育児をする中で、子育てはやはり田舎でする方が向いているのかもしれない、と思うようにもなりました。だから、幼い子どもを連れて都市部から地方へ移住を考える方の気持ちもよく分かります。

それから、情報収集力には少し自信があるので、ぜひ窓口に来て私を頼ってもらえたら、相談者の方とはまた違う視点から必要な情報を徹底的に調べて、それを提供することもできるかなと思っています。

河野さんにとっての島根県の魅力や島根のお気に入りとは

私の思う島根の魅力とは、やはり「人」ですね。土地柄に魅かれるときって、人それぞれに景色や食べ物、観光名所などといった、様々な要素を切り取ると思うのですが、私がリピーターとして「また島根に行こう」と思うのは、その土地の「人」と繋がりがあるからです。

これまで多くの土地を巡ってきましたが、島根の方々は親切さの偏差値がとても高いと感じます。暮らしている人みんなが親切です。道路工事や交通整備の方々までも親切だったときには少し驚きました。偶然が重なったとは思えないほど、いい人が多いですね。そうした出会いを繰り返していくうちに「やっぱり島根が好きだな」と思うようなった自分がいます。

島根のお気に入りは、1つ目は石見銀山の大森町にあるドイツパンで有名な「ベッカライ コンディトライ ヒダカ」さんです。ここのパンは最高です。ヒダカさんの店のある大田市大森町は、街並み全てが好きです。

2つ目は、定番ですが出雲そば。

3つ目は日本酒ですね。島根は日本酒が生まれた場所とも言われていますし、良い酒蔵が多いと思います。先日も、事務所の方たちと邑南町の「死神」という日本酒を口にする機会があり、紹興酒のような味わいで、いいお酒だなと思いました。

河野さんイチオシ「ベッカライ・コンディトライ・ヒダカ」のドイツパン

最後に、島根移住を検討中の方に向けてメッセージをお願いします

移住の相談に限らず、まずは気軽に大阪事務所に来ていただきたいと思います。

島根になんとなく興味がある方や関わりを持ちたい方はもちろん、悩みがまとまらず漠然としている方でも全く問題ありません。移住先が島根と決まっていなくても大丈夫です。

お話を伺いながら、様々な関わり方や可能性を一緒に探すお手伝いができたら嬉しいです。

大阪事務所のスタッフ一同、皆さんのお越しをお待ちしております。

(2022年1月取材)

大阪窓口でお待ちしております

気軽に相談してニャ!

大阪事務所
移住支援コーディネーター行平 敬子

相談内容が定まっていなくても大丈夫。話しながら一緒に道を探していきましょう!

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