やりたい
ことを形に
仕事も遊びも
全力投球!

SCROLL

株式会社石見造園の代表を務める
野村大輔さんは緑深い山間地、
益田市美都町の出身。
人の繋がりを大切にしながら、
地域の一企業として地元を盛り上げている。
人の繋がりで事業拡大したことや
休日の様子を伺った。

野球一筋の少年が
手に職をつけるため造園業へ

 益田市の山間部、緑あふれる美都町。そこで生まれ育った野村大輔さんは株式会社石見造園を経営している。「学生の頃は明けても暮れても野球をしていて、勉強をあまりしてこなかったので実は就職先がなかったんですよ」と笑う。しかし野村さんが手先が器用なことを知っていた進路指導の先生が「造園をやってみたらどうか?」と仕事を進めてくれた。もともと宮大工に憧れていたこともあり「職人になれるのなら!」と、先生の言葉通りに地元の造園会社に就職した。
 益田市には室町時代の禅僧で水墨画の絵師でもある雪舟が築いた日本庭園がいくつもあり、庭文化が残っている地域。そして特に山間部は土地の価格が安いため、マイホームを購入してガーデンやガレージをつくる人が多い。その背景から野村さんは造園業に手応えを感じていた。そこで庭づくりのほか、外構の施工などを勉強をするために地元を離れ広島の造園会社へ転職した。「広島はおしゃれな建物やカフェが多いので、エクステリアなどの施工技術をたくさん吸収したかったのです。仕事を覚えたら地元に帰ろうと思っていたので、6年経ったころにUターンしました」と話す。

Uターンして起業
人の繋がりで事業拡大

 Uターンの理由はもう一つあった。実は野村さん、都会暮らしに馴染めなかったそうだ。隣の部屋の声が聞こえるアパート、道や駅、電車に人があふれている環境…、どうしても肌が合わなかったのだ。早く仕事を覚えて、ゆくゆくは地元で起業することを夢見て、淡々と仕事をこなしていた。
 その夢を実行するためUターンをして地元で造園の会社を立ち上げた。「起業には親からも同業者からも大反対でしたよ」と苦笑いする野村さん。なぜなら当時、造園の仕事が減っていたからだ。しかし、何はともあれ「できる!」という自信があった。「若かったし調子に乗っていたんでしょうね」と野村さんは当時のことを思い出し大笑いする。起業したてのころはいろいろなところを巡り、仕事を取るために営業をかけていたが、1度仕事をしたところやお世話になったところなど、人との繋がりの中から「口コミ」で仕事が広がっていった。現在は庭の他、県内のおしゃれなカフェやモダンな店舗のエクステリアなども手掛けている。

大好きな自然の中で
子どもたちとアウトドア

 起業してから9年が経つ。現在、社員が8人となり仕事も増えてきた。会社が軌道にのると自由に使える時間も徐々に増え、家族と過ごす時間が出来てきた。とにかく自然と触れ合うことが好きで、釣りやキャンプ、ゴルフなどをするようになった。
 野村さんは9歳の男の子の双子と7歳の娘のパパ。休日は双子の男の子たちを連れて釣りへ出かけている。子どもの頃は山暮らしだったため川釣りをしていたが、今は海釣りにもハマり、気分によって釣り場を変えている。釣った魚はそのままバーベキューでおいしくいただくなどアウトドアを満喫している。
 「子どもと一緒に釣りに行って、そこで料理をして食べることが多いですね。命のありがたさや命をいただくことなど、子どもたちにとっても勉強になればいいと思っています」と野村さんは話す。自然の中で自分なりの子育てを実践中だ。
 Uターンしてからよくゴルフに出かけるようにもなった。ゴルフは時間もお金もかかるイメージがあるが、一昔前と比べ料金も安くなり今は多くの人がプレーしやすくなってきている。都会地ではゴルフをするのにホテルに前泊して、翌日プレイをする人が多いという。しかし島根では朝、車に乗って出発しゴルフ場へ行きプレイして、夕方には家に着いている。フラッと行ってフラッと帰れるので、お手軽にゴルフができる。
 「都会ではゴルフもスノーボードもですが『旅行』感覚ですよね。島根だと『ちょっとそこまで』という遊び感覚かと思います。なので休日は空の下で自然を満喫しています」

ふるさと活性のために
自分ができることを

 「自分の好きな暮らしが100%できています!」と話す野村さん。家族や友だちに囲まれ、好きなことができる時間もしっかりある。その中でも今目指しているのは「日本一の職人集団をつくること!」だ。
 「今後、若い人がUIターンして安心して益田で暮らす仕組みができたらいいな!と思っています」と野村さん。それにはやはり仕事が必要となる。野村さんが代表を務める石見造園は、建築デザイナーやホームページ制作者、漁師など異業種経験者が集まっている。異業種の人が集まればおもしろいアイデアが生まれやすいと言う。また、人材を集めるために地元に帰りたがっている県外の若者のところへ出向き「一緒に仕事をしよう!」と熱い思いを語っている。
 「会って話さないと思いが伝わらないし、人は動いてくれないですから!」と野村さんは語る。地元思いの野村さんは、仕事にも遊びにも全力で取り組んでいる。

野村 大輔さん
野村大輔さん
島根県益田市出身。地元の高校卒業後、造園会社に就職。その後、広島の造園会社へ転職する。25歳の時に地元へUターンし起業。株式会社石見造園の代表取締役となる。休日には家族と一緒に釣りやキャンプなどアウトドアに出かけ、島根暮らしを謳歌している。 ※掲載記事は取材時点の情報となります。

他の暮らしをもっと見る

一覧に戻る

Recommend

島根での暮らしに興味があるあなたへ 暮らしに関わるもっと具体的な情報は こちらから。

くらしまねっと しまねで暮らす、働く。

※くらしまねっとは、島根県の求人情報をまとめて検索できる県内最大級の求人件数を掲載する移住情報ポータルサイトです。